平素より、一般社団法人国立大学保健管理施設の活動にご理解、ご協力を賜り、誠にありがとうございます。
この度、当協議会の会長に就任いたしました柳元伸太郎と申します。令和7年度からの約2年間の任期となります。全国の大学の健康の一層の増進、そして、それを支える保健管理施設の発展に微力ながら尽力して参りたいと考えております。みなさまのご協力、ご指導をよろしくお願い申し上げます。
国立大学保健管理施設協議会は、国立大学保健管理センター長会議を前身として、五十年以上の長きにわたり、大学の学生、教職員の安全衛生の増進のために貢献する事業に取り組んで参りました。全国の大学間で共同して大学構成員の健康増進に資する調査、研究、情報発信を行うほか、相互の意見交換を通して各大学の保健管理施設がそれぞれの大学において重要な役割を果たす上で必要となる活動を行っております。新型コロナウイルス感染症の流行により一時は途絶えていた海外の大学との行き来もそれまで以上に活発となり、送り出す学生、受け入れる留学生の状況に固有の健康管理上の課題も改めて浮き彫りになっています。また、毎年定期的に実施している健康診断のような健康管理業務にあっても、絶え間ない医学の進歩や衛生環境の変化にも対応していくことが期待されています。これらの事象は全ての大学に共通のことである一方で、個々の大学の規模、特徴が異なる中では、各大学単独での解決は困難なことがしばしばです。そのようなときに、それぞれの大学における役割を同じくする保健管理施設同士の集合体には大きな意義があり、私自身一会員の立場としても心強く思って参りました。活動の一例としては、本協議会ウェブサイトにおいても、種々の報告書や手引等を公開して多くの大学の皆様にご活用頂いています。
大学構成員の健康、安全は、大学活動を支える根本的な要素であり、その維持、増進につとめる保健管理施設の役割は大学人材の多様性が進む中でより一層重要になってきております。学生、教職員が元気に活躍することで大学の魅力が高まり、ひいては大学の諸活動の社会貢献にもつながっていきます。研究・教育を行うことがミッションである大学の重要なインフラとしての保健管理施設の役割を考えると、その運営に関わるものとして責任の重さに身の引き締まる思いです。
国際化、少子化など大学を取り巻く環境は大学自身の今後の大きな変化を予感させます。大学保健活動も時代に合わせて決して取り残されることがないように発展していくことが求められています。これからの大学保健の発展へのご協力をお願いするとともに、各大学の保健管理施設の活躍を祈念いたしております。そのことに少しでもお役に立つことができれば幸いです。ご指導、ご鞭撻のほど、何卒よろしくお願い申し上げます。
令和7年6月17日
国立大学保健管理施設協議会会長
柳元 伸太郎